注文をまちがえる料理店

2017年とあるネットニュースでみかけたこのレストラン。みなさんご存知ですか?

注文をまちがえる料理店

認知症の方がオーダーを取り働く、『間違えてしまうかもしれない』を楽しむレストランは多くの人が共感し話題となりました。認知症に限らず『間違っちゃうけど許してね』『大丈夫だよ!』と許せる世界はどんなに優しいだろう!とその世界観に圧倒されました。


時代とともに些細な間違いを攻撃しあう事も多くなり、ネット上の口論もよく目にします。いわゆる炎上が起きるのは他人の価値観を許せない人たちが多いことの現れです。


そんな時代にこんな優しい企画。これだって誰かが意を唱えることだって想定されます。でもこのコンセプトは『許せる人だけ来てもらえたら』という優しい扉を開いているのがすごい。

そしてあれから2年が経ちましたが岡崎市にもありました!そんな優しい食堂が!主人のお友達の紹介で行ってきました、ちばる食堂


介護福祉士さんのオーナー市川さんが優しくておもしろくて熱くて元気で料理がうまい!笑

”ちばる”っていうのは沖縄の言葉で”頑張る”って意味だと聞いて納得。めちゃ頑張ってるのわかりますもん。こうやって思いを形にする事の大変さは少なからずわかるのでほんと尊敬します。


もちろんここではおじいちゃんにオーダーをとってもらいますが、オーダー表にない特別メニューを食べたがり、おじいちゃんを困らす人たち。でも最後までちゃんと仕事をこなすおじいちゃん!私たちもオーダー表を覗き込み、『ここに大盛りって書いて』とか『これじゃないからここにぺけって書き足してね』とか一緒にオーダー手伝います。こんな物語が思い出になるからまたきっと来たくなる。

メニューもどれもこれも美味しい!食堂なんだからそこを疎かにしないというオーナー。大切なところは手を抜かない、大切じゃないところには手を抜くというフラットさが素敵です。誰かに伝えたくなるお店っていいよね。また友達誘ってこよ。


そのあとはもう一件、暮らしの杜という地域の人々のための幸せな暮らしを実現する施設にある介護施設を視察訪問させていただきました。


地域包括というキーワードは最近よく聞かれますが、介護施設だけではなく、保育所、アートを豊かに体験できる場所、ボルダリングやスイミングなど健康に暮らすためのスポーツ施設、ラジオ局などのメディアやおしゃれなカフェまで、多種多様な事業が集まり、まさに3世代が交流する場。しかもとってもおしゃれ!


今回見学させてもらったのはふくろうの杜という介護施設。デイサービス、介護付き有料老人ホームの見学と説明をいただきました。中に入ると介護士さんたちが楽しそう。高齢者の方達と友達のような雰囲気で冗談を言い合いながら付き添い、リハビリの応援をします。高齢者にできる事は奪わない、その施設長の言葉はとても深いものでした。


なんでも危険だからと取り上げられてしまったら自分ならどう思うか。子供だって大人だって高齢者だって自分で決めたい。自分で決めた人生を生きることが幸せです。ただ安全を守られたいわけじゃない、自分で選択して生活できるから、高齢者が楽しく、家族も頻繁に訪れ、お泊まりされる事もあるんですって。素敵!


看取りまでされるこの施設、どれだけ高齢者の尊厳を大切にされているんだろう、と本当にいろいろ考えさせられました。ふくろうの杜さん、古市さん、ありがとうございました!

加藤典子

愛知県豊川市議会議員。一般社団法人こどもがわらうとせかいがわらう代表理事。誰かを支えて頑張っている人を支えたい。 こどもがわらうとせかいがわらうイベントの詳細はこちらで。http://kodomogawarau.net